言わないことによって失われていく信用とは

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日本人はとにかく相手に言わなくてもわかってくれる、と思い込んでいる人が多いのですが、実際にはわかってくれることはそんなにありません。
むしろ相手に言わないことによって、場合によってはお互いの関係が破綻してしまう場合さえあるのです。
最悪破綻しないまでも、著しく自分の信用が失墜してしまうことがよくあります。
そこで今回は、相手に言わないと、どのような信用が失われていくのかを説明していきます。今回もよろしくお願いします。


これまで築いてきた信用

例えば、今まである程度長い期間付き合ってきて、相手からも徐々に信用されるようになってきた、という段階を考えてみます。
次に、付き合いは長くなってきたんだけど、長く付き合ってきたからにはそれなりに不満も出てきて、実際に相手からの批判が日々出てくるようになったという状況になったと仮定します。そこで、もしここで相手にはっきりと言いたいことが言えない状況が続いた場合、その後どうなってしまうでしょうか。

まず、相手は自分に疑問を感じて色々批判してきているので、言うことを言わないと相手が段々根本否定をしてきます。そして、相手がこれまでの付き合いで我慢して言ってこなかったことを次々と言うようになります。
これでも何も言い返さないでさらに放置していると、相手が「自分のことを軽く見ているんだ」と感じ、怒りを露にしてきます。そして最悪関係性が破綻します。
折角ここまで信用を築いてきたのに、その信用がすべて消滅します。
このため、最終的にそうならないように、言っておくことは最低限相手に言っておくことが非常に大事なのです。

密かに頑張った気遣いによる信用

いつも密かに相手のために頑張った分も、適度に相手に伝えておかないと誤解を招く場合があります。
よくあるのが、自分としては、いつもマメに相手のために色々考えて行動しているのに、相手から「最近サボっている」と批判されることです。
ここで重要なのは、批判された直後に自分が頑張っていることをアピールすることなのですが、それを言わないで相手に言われっぱなしの状態になってしまうと、これまで自分が頑張った分の労力が無駄になってしまいます。
本当に相手から「サボっている」と思われたままになってしまい、折角頑張ってきた分の信用がすべて消失してしまいます。
このため、相手から何か言われたら、その直後に言い返さないと相手から勘違いされてしまうことになります。
とはいえ、実際は相手に逆らえない関係だと難しいかもしれません。
そういう場合は、自分がどの程度なら相手と付き合えるのかを十分に熟知したうえで今後の付き合いを判断してください。決して無理して相手に付き合わないようにしてください。

口の堅さによる信用

世間ではよく、相手から信用されるには「口が堅い」ことが大事だということをよく言われますが、実際これは半分当たっていて、半分間違っています。
相手に口の堅さが伝わっていたら確かに信用されるのですが、もし相手に伝わっていなかったら、「自分は口が堅いんだ」という良いイメージを相手に持ってもらえません。
このため、もし相手との関係に何かトラブルが生じて、相手から批判されてしまった場合には、きちんと自分がいかに今まで口が堅かったか、ということをすぐさま伝えておく必要があります。
自分のやっていることが相手に伝わっていないときは、必ずこちらから自分のやってきたことを言っておかないとダメなんです。
これは自己アピールしているとか、自分を良く見せているとか、そういうものではありません。
自分の権利を守るための正当な行動なのです。

付き合いによって築いてきた信用

これも何かあったときに、こちらから言っておかないと自分のやってきたことが無駄になってしまいます。
自分がいつも何を犠牲にして相手に付き合ってきたかを、ここぞというときに言っておかないといけません。
最近は相手の行動を見ないで自分のやっていることばかりアピールする人が増えているので、こちらの方もやってきたことはきちんと主張して自分の権利を守っていくことが求められています。
そうしないと自分が何を頑張っても報われないままになってしまいます。

親子や夫婦の信用

もちろん親子間や夫婦間でも同じようなことが発生します。
立場上、言えないことも多いかと思われます。
しかし、立場を優先して大事なものを失ってしまっては意味がありません。
たとえ、親子だったらたとえ親の立場があっても、子供に言っておかなければいけないことがたくさんあると思われますし、夫婦であってもお互いに言っておくことがあるものと思われます。
共通して言いたいことは
「自分はこういう考えでやってきたんだ」
「だからそちらもそれを考慮してちょっとは考えてくれないか」
という内容だと思いますので、そういったことを少しずつでも言えるように頑張ってください。

まとめ

色々な局面で言うべきことを言うタイミングが発生します。
私も幼少期からそれができなくて、とにかく親から良くないレッテルをたくさん貼られました。そのため、それに伴いコンプレックスも増大していきましたし、自暴自棄にもなりました。
その原因を作ったのは「相手はきっとわかってくれる」という考えでした。確かに最初は期待をこめてそう思ってもいいのですが、それには有効期限があります。
相手に伝わらないのであれば、そこで不満を言うのではなく、はっきりと自分の言いたいことを言うべきなのです。
おかげで今は言いたいことが言えるようになりました。
もちろん自分の発言によって、時には衝突もありますが、後に引くことはほとんどありません。また妬まれたり、恨まれたりすることもあまりありません。
言わないで溜め込むほうが妬まれる原因となるのではないでしょうか。

お互い頑張りましょう。今回も最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

 

 

礼儀作法にうるさい人が逆になぜかあまり尊敬されない理由

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特に中高年の方に多いのが周りに礼儀正しさを求める人です。

礼儀正しさを強調するだけあって、普通のレベル以上の常識を持ち合わせている方も多いです。中には社会的地位の高い方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのためなのか、本人に直接本当のことが言える人が少ないのですが、実際にはあまり尊敬されていません。それはどうしてでしょうか。
条件だけ見ると、人として尊敬されそうな点がたくさんありそうですし、そういう立場の人間になりたいと思う人も多いのではないでしょうか。

しかし、実際はそうとも限らないのです。それは以下の理由からなのではないでしょうか。今回もよろしくお願いします。

口うるさい

礼儀正しさを求めているせいか、とにかく相手の礼儀正しさを細かくチェックします。そしていつも口うるさく指摘してきます。
また相手が指摘された部分を直してきても、それを
「頑張ったね」
「やれると思っていた」
「さすが」
「きっと自分の財産になるよ」
などの相手を認める言葉を一切かけたりせず、できて当然というような態度をします。最悪、
「ここまでこれたのは私のおかげでしょ」
「そもそもできて当たり前なんだから」

「むしろ言ってもらえたんだから私に感謝しなさい」

などの理由で相手に感謝を求めるケースもあります。
これでは尊敬されるわけはありません。
しかもこういう態度はどこが礼儀正しいのでしょうか。

本当に礼儀正しいのであれば、相手に「感謝しろ」とか「誰のおかげで」ということは言わないのではないでしょうか。

とにかく細かいところまで口を出す

とにかく礼儀正しさを求める人は、相手の生活習慣にまで口を出してきます。そして事あるごとに
「そんなんだから」
「そんなんだから」
と連呼します。
これ差別表現ではないでしょうか。礼儀って一体なんなんでしょうか。
口うるさいのは生活習慣に留まりません。生き方についても言及してきます。
「○○なんだからもっとこうしなさい」
「○○がそんなんだからいつまでたってもダメなんでしょ」
と、もはや相手を根本否定してしまっています。
相手の人生に対して責任負えないのに、どうしてここまで言えるのでしょうか。

自分の親にでさえ恐らく言われたことないことを言ってくることが多いのではないでしょうか。

基本的に相手に対する優しさが足りないのではないでしょうか。
まあ、恐らく色々言うことで「自分のほうがわかっている」ということを確認したいだけなのかもしれません。そういうことを言うことでしか自分という存在の価値を確認できないのかもしれません。
それが証拠に根拠が崩れると、このタイプの人はいきなり狼狽するか、逆ギレする人が多く、また自分が否定されたときだけ、無性に「失礼な!」「失礼な!」と連呼する人も多いです。

相手に色々言うことでしか自分の価値を見いだせないでいるのかもしれません。

身内自慢がしつこい

本当に多いのだけれども、なぜか必ず身内自慢します。自分たちの身内はいかにレベルが高いのか、というのを強調したがります。
自慢することは礼儀正しいことなのでしょうか。むしろ自信がない行為ではないでしょうか。
相手がうんざりするようなことはしてもいいのでしょうか。

基本的に相手を褒めない

本当に人を褒めません。特に身内以外は絶対に褒めません。無意識かもしれませんが、やけに身内だけをクローズアップして優秀なのかを淡々と力説します。

そして相手にはいかにできていないかを主張して、自分たちのほうがいかに優秀であるということを強調したがります。
礼儀正しさに相手に気を使うことは含まれないのでしょうか。

自分が間違っていても謝らない

絶対に自分の非を認めません。本当にプライド高い人が多いです。相手に礼儀正しさを求めるわりには、自分は絶対に謝りません。

逆の立場になると、「謝らないのは礼儀がわかっていないからだ!」と散々相手に言うわりに、絶対に自分から謝りません。恐らく自分のほうがレベルの高い人間だと思っています。何回も繰り返しますが、礼儀正しさって何なんでしょうか。

人にばかりマナーを求めて実は自分ができていない

謝らない以外にも自分の話ばかりで人の話を聞かない人が多いように思えます。

また、自分の好みの人ではないと、途端にマナーが悪くなるばかりか、嫌味を言い始める人さえいます。
さらに、付き合いが嫌になると陰口を叩いたり、卑怯なことをしてきたりと、段々やることが陰湿になってきます。
プライドが高い人ほど自分の思い通りにいかなくなると、醜いことを繰り返します。自分のプライドが保てなくなった時の行動がいつも陰湿になります。最悪は相手を罵倒したりします。このため、きちんとできるのは色々なことがうまく回っているときなのではないでしょうか。一般的にも今までほとんど連絡してこなかったのに、自分の人生がうまくいき始めるとやたらと連絡してくる人がいますが、それに似ているのでしょうか。

まとめ

礼儀正しさは確かにあったほうが良いのかもしれませんが、逆にそれは人間関係が薄いから相手にそのような方向を極度に求めてしまうのかもしれません。
もっと人柄を磨いて相手に大概のことは許せると思わせるのも能力の1つなのではないでしょうか。
相手に多くを求めすぎているうちは相手との関係性がものすごく薄い証拠でもあります。しかも、自分のほうが立場が上なのであれば、教えてあげた方が「包容力がある」「懐が深い」と思われ、そちらのほうがよっぼど相手に好かれそうな気がします。
基本は物質的な自慢をしないで、自分の内面をいかに磨くことではないでしょうか。
お互い頑張っていきましょう。

今回も最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

 参考記事「他人に求める礼儀正しさよりも自分のための礼儀正しさを身に着けよう